工場見学。 | デザインとブランディングを相談できる。株式会社JIN | 藤沢

2022.02.07

工場見学。

斉藤高広 / director

斉藤高広 / director

工場見学。

遠足、探検、基地などなど、子供のころのワクワクしたようなキーワードを手帳のどこかにちりばめようといつも目論んでいる。先週それを実行した一つが「工場見学」だ。行く先は、お店の内装とか外装とかで映えさせる演出の一つとして活躍してくれるアイテムの「ネオン」の工場。「斉藤さん、めちゃくちゃ面白いから一度見ておいた方がいいよ」と職人さんが連れていってくれた。

いろいろなものが機械でつくられるようになって、すべて人の手でつくられるようなアイテムの産業は衰退してきている。ネオンもその一つだし、他の看板などの資材も同じ。昔は職人の手書きだった看板はインクジェットプリンターに代わってしまい、鉄板だったベースは軽量のパネルになっちゃった。それらはつくるのには早くて便利だけど、どうもあじがない。個性がなくて、一つひとつがみんな同じものになるのだ。だけど逆に、「みんな同じもの」ばかりになると、アナログであじのあるもの達はある一定の人たちにとってはより魅力的にみえる。レコードとかカセットテープ、紙の手帳みたいに。ある一定の人たちに、ほんとうにいいものを伝えたり、広めたりしていきたい。

遠足の前の夜はワクワクして寝れなくなるように、工場見学の前の日はやっぱりあんまり寝れなかった。でも、いってみたらその工場はやっぱり僕の期待を裏切らなかった。ネオンのつくられる過程を一つひとつ見せてもらいびっくりしたよ。ネオンって、てっきりある程度は機械でつくっているものかと思っていたら、すべてが手作業でつくられているんだな。細いガラス管をガラスの工芸みたいにバーナーで火にかけて、口からチューブを通して空気をいれながら曲げたり折ったり伸ばしたりしていく。そこにガスを入れることでデジタルでは表現できない、幻想的な、生きている光があらわれる。魔法みたい。すごいなぁ。もちろんそのもの自体もすごいのだけど、つくっている人もすごい。いろいろな意味で感動の工場見学だった。

ながいこと仕事をしているとなんでも知った気になってきているけど、きっとまだまだ自分の知らないおもしろい世界ってたくさんあるんだろうなぁ。いつもの行動範囲のちょっと圏外に探検するとイイことに出会うね。

ではまた☆

斉藤高広

 

ネオン製作

 

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