2022.07.08
斉藤高広 / director
|雑誌掲載
サイン・ディスプレイの専門誌『POP EYE』の「特集:看板刷新計画~売上を伸ばす看板の秘訣~」で、JINが手掛けた「トヨダクリーニング」さんのデザイン事例が紹介されました。
紹介記事|POPEYE №259(6月号)特集:看板刷新計画~売上を伸ばす看板の秘訣~
埼玉・入間市で創業65 年を迎えるクリーニング店「トヨダクリーニング」を経営する㈲樋田商会は今年2 月、建て替え中の店舗のデザインを外観・看板デザインに特化した㈱JIN に依頼。リニューアル後、売上が40%アップした。
【依頼のきっかけ】
当店は今年で創業65 年を迎えます。地元のお客様のおかげでここまで続けることができましたので、これを機にお客様にも喜んでいただけるような店舗づくりをしたいと考えていました。
店舗の建て替えに際し、ネットで看板のデザインをする会社を探していたところ、看板デサイン相談所(㈱JIN が運営)に掲載されている事例を拝見しました。斉藤氏が手掛けたデザインの良さに感銘を受けたことと、仕事に対する想いや考え方などが自分と似ているなと感じたため、デザインの依頼を決めました。(㈲樋田商会・樋田恵三社長)
【リニューアル前の課題点】
店舗の新デザインについては㈱JINのクリエイティブディレクター・斉藤高広氏に、看板刷新後の変化については店長の樋田恵三氏に話を伺った。
看板に限らず、様々なデザインに統一感が無く、同店を表現する独自性(らしさ)が少ないように感じました。新しく看板をデザインする際は、その店舗の“ らしさ” をカタチにする、何かしら他との絶対的な違いを表現することを意識しています。そのお店ならではの情報を訴求することが、デザインにおいて重要なポイントです。同店は60 年以上の歴史あるクリーニング店ですので、その歴史とチェーン店とは一味違う個人店ならではの技術力を表現したいと考えました。
「看板のデザインポイントは?」
親しみやすい色合いで、トレンドでもある明るい木目調の装飾シートをメインである壁面サインの背景に使用しました。表記はあえて店名ではなく、デザインとセールスを考慮し英字で業態を表現しています。
両サイドはあえて看板用の照明は用いず、アクセントとしてマリンランプを設置。ランプの配線は隠さず、クリーニング店から連想される配管を使い、あえてみせる演出にこだわりました。
クリーニング店と言えばハンガーを思い出す方も多いので、店頭のタペストリー掛けをただのバーではなく、ハンガー形状のものを設計し、職人に一から製作してもらいました。タペストリーも耐久性の高いターポリンではなく、洗濯物の白さを表現するために真っ白な布を採用しました(JIN 斉藤高広氏)。
・壁面の両サイドにマリンランプを設置。ランプの配線はあえて隠さず、配水管を使用しクリーニング店から連想される水道管に見立てた。作業は、全て職人の手作業で行われたという。
・同店の仕事風景(アイロン掛け)を撮影し、インクジェットシートに出力。歴史と技術力が伝わる様にあえてモノクロで表現し、フォントはレトロ感のあるデザインを採用した。
・ハンガー型タペストリー掛け/ ベース:帆布/職人とデザイナーのブラッシュアップにより、リアリティが増し洗練されたデザインに仕上がった。
「看板刷新後の変化」
“ 清潔感” と“ 水” を想起させる青と今風の木目調を取り入れた外観は、打ち合わせの際、掲示されていたもの以上の完成度でした。昨年はコロナ禍の影響で、テレワークが流行し、クリーニングの需要が落ち込んだ時期もあり、若干不安でしたがリニューアルオープンと同時に大変多くのお客様がご来店しました。
馴染みのお客様はもちろんのこと、30 代から50 代の新規のお客様やお洒落な外観に惹かれた若い方が来店し、より顧客層に厚みが出ました。新装開店して3 ヵ月になりますが、売上も40% アップしました(樋田社長)。
POPEYE №259(6月号)
POP EYE
サイン、ディスプレイ、POP、交通広告、ショップ、イベントやエンジニアリングのビジュアル誌で、全国をはじめ近隣諸国、米欧にも多数の読者がいます。